看取りの現場で 親子編

今年も気づけばもう2月ですね。

11日の時間を大切に過ごしていきたいです。

 

去年の夏に父が亡くなりました。

緩和や看取りの現場でのアロマセラピーの実践、

継続をずっとしたかったのですが

なかなか機会がなく、

はじめての看取りの現場での実践が自分の父親になりました。

趣味の領域を超え、仕事としてアロマセラピーを選び、

相手が誰であっても触れる時「トリートメント」をする時は

誰もが大切な「存在」

触れることを通して「存在」を大切にする

コミュニケーションツールとして

「触れる」を通して

何を伝えるか・・・

知識と技術以外にも大切な

伝える力。

人間力=受け容れる器

父の状態を看ていてどの状態で介入するかを考えていましたが

緩和に入った時に主治医の先生からアロマセラピーの許可をもらいました。

身体がだるい、だるい、重だるいと

倦怠感が著明のため、側臥位にてトリートメント実施。

父はとても喜んでくれていました。

後で気づいたのですが・・・

私がアロマトリートメントをしている時だけ

痛み止めの追加がなかったり、減っていたり・・・

トリートメント中

父は気持ちいい、安心すると言っていたので

どれだけ不安だったのか

身体が楽だと・・・

徐々に父との会話も減って来ました。

最後に父が会話したのは私との会話が最後だった。

昏睡状態に入り、いつ息を引き取ってもおかしくない状態になり

家族も寝ない状態が続き疲労がピークになって来ます。

父が息を引き取るのは深夜かな?などと

家族で話すようになったが、

父の呼吸が急に早くなったので

旅立つのは、まだだと家族で無意識に想った。     

呼吸の音を聞きながら母と兄は寝たが

私は寝付けなかったので父のそばにいき父に触れた。

触れた瞬間、急に涙が溢れた。

父の愛情を感じたからだ・・・

父が亡くなるのは朝だと直感したのだ

「だって夜中に死んだら車危ないでしょう」と言われた気がした。

父は車が大好きで

私の車の運転が雑とよく心配していた。

そんな私と父との

会話ができなくても想いは伝わる

私と最後のコミュニケーション

父へのアロマトリートメントをしている時はプロとして触れる。

それ以外の触れる時は娘として触れる。

父の死がきっかけで

「生きる」と真剣に向き合う時期になりました。

そして「しっかりと自分を生きよう」と決意した。

自分の生き方、仕事のあり方を見直す良い機会になりました。

父の看取りの場での「触れる」は私にたくさんのギフトを与えてくれました。

昏睡状態に入り父と会話ができなくても私はずっと触れていた。

息を引き取る瞬間まで私は触れていた

そして

意識を引き取る瞬間に父の笑顔に出逢えた。

看取りの現場でのアロマセラピーは「安心感」を与え

娘としての「触れる」は

私にとっての最後の愛情表現の場となった

感謝を込めて

お父さん。

ありがとう。